運動不足は、健康にさまざまな影響をもたらすといわれていますが、果たしてどのようなリスクがあるのでしょうか?

一般的には腰痛や肩こり、頭痛を引き起こす主な原因となることが知られていますが、それ以外にも体のさまざまな部分の不調の引き金となることもあります。

ここでは、運動不足が引き起こす体への障害についてご紹介します。

腰痛

運動不足は筋肉が衰えた状態となるため、全身の血行が悪くなります。

血行が悪くなると筋肉が冷えて硬くなり、柔軟性が失われます。その結果硬くなった筋肉が神経を圧迫することで、さまざまな部分に痛みが生じるようになります。

その代表的なものが腰痛です。

腰痛を解消するには、筋肉をほぐして正常な位置に筋肉調整をしていく必要がありますが、その筋肉が硬くなってしまっているため、運動不足の状態が続くと簡単には治りにくくなってしまいます。

腰は体のバランスを司る大切な部位となりますので、日頃からストレッチなどを行い、筋肉をほぐしておくことが重要となります。

頭痛

頭痛は、肩から頭部周辺の筋肉が硬くなったり、頭部の血管の拡張などによって起こるといわれています。

首は頭部を支える大切な部位となりますが、長時間のデスクワークやパソコンでの作業、同じ姿勢でのスマートフォンの操作など、首に動きを与えない状態が続くと首の運動不足を引き起こし、筋肉の柔軟性を失います。

また、首や後頭部に痛みをあまり感じなくても、肩こりが原因で頭痛を引き起こすことがあります。

肩こりは、腰痛と同様筋肉が硬くなり血行が悪くなると起こります。肩から頭部周辺に痛みを感じる場合は、ストレッチしたり、痛みを感じる部位をマッサージして、「こり」を解消するのが効果的です。

便秘

便秘の原因はいくつかありますが、腹筋の衰えや便を排出する力が弱っていることで起こる慢性的な便秘は、運動不足が原因のひとつと言われています。

便秘には食物繊維を摂取することが効果的といわれていますが、体外に便を排出する力が弱い状態で、必要以上に食物繊維を摂取すると、ガスが腸内に発生しやすくなり、便秘が悪化してしまう恐れがあります。

このため、食物繊維を摂取していても便秘が解消されないという場合は、運動不足が原因であるという可能性が高くなります。

ストレス

体力不足から体が疲れやすくなると、「疲れ」というストレスを常に感じることになります。

そのストレスが自律神経の働きに影響してくると免疫力の低下を招き、体調を崩しやすくなったり、治りが遅くなるというリスクも高まります。

さらに、自律神経が乱れると気分障害を起こしやすくなり、小さなことで悩みやすくなったり、意欲の低下や、何をするにも消極的な気持ちになってしまうというメンタル的な部分にも悪い影響を引き起こします。

骨粗しょう症

運動不足の状態が続くことで、体の筋力が衰え体力や筋力が不足します。

また、筋力が低下するだけでなく、骨が脆くなり骨粗しょう症も引き起こしやすくなります。

骨粗しょう症になると転倒などのリスクが高まり、骨折しやすい体質となります。将来的に寝たきりになるリスクも上がってしまいますので、このような症状になる前に、適度な運動を欠かさないよう心がけましょう。

動脈硬化

動脈硬化は、血液がドロドロになり血行が悪いことで発生します。

動脈硬化自体は病気ではなく症状となりますが、動脈硬化は血行を原因としたさまざまな病気を引き起こす恐ろしいものです。

運動不足にしている人は、食事に脂ものを多く摂る人と同じように血管内のコレステロールを増やし、血液がドロドロな状態となります。

脂ものを控えるなど食生活で改善することもできますが、運動することで血行を改善することが解消の近道となります。

脳梗塞・脳卒中

動脈硬化が原因で脳の血流障害が起こると、めまいや頭痛、耳鳴りだけでなく、記憶力の低下や気が短くなるなど、さまざまな症状を引き起こします。

この状態を放っておくといずれは完全に血流が途絶えて脳梗塞となり、脆くなった血管が破れて出血することで脳出血となります。

ただのめまいだとやり過ごすのではなく、少しでも体に異変を感じたらストレッチやマッサージをするなど、体を動かすよう心がけましょう。

心疾患

血行が悪くなることで、脳だけではなく心臓にも重大な疾患を引き起こすリスクが高まります。

ご存知のとおり心臓は血液を体に循環させる機能を持ちますが、運動不足によって血行が悪くなることで、血液だけでなく心筋に十分な酸素や栄養素が行き届かなくなり、狭心症の原因となります。

そして、血液の循環がスムーズに行われず血栓が発生し血管を圧迫することで、心臓に血液が行き届かなくなる心筋梗塞を引き起こします。

いずれも早急に処置を行わないと生命の危機に関わる重篤な病気となりますので、日ごろから血行を良くすることを意識し、適度に体を動かすことが大切です。

高血圧

動不足によって起こる動脈硬化は、高血圧も引き起こす可能性が高まります。

定期的に運動をすることで、日常的な血圧や脈拍数は上がりにくくなりますが、日頃運動をしていないことで血管内の悪玉コレステロールが増えるため血行が悪くなり、心臓や肺の機能が低下し、血圧が上昇しやすくなります。

うつ

運動は血行を良くするなど健康面にいい影響を与える以外にも、ストレス解消や疲労の回復、気分転換などに効果があります。

これといった趣味がなく運動する習慣も持っていない人は、ストレス発散や気分転換ができていないためうつ状態を引き起こしやすいといわれています。

また、体が付かれている状態が続くことでも精神障害を引き起こしやすいともいわれており、日頃から運動して体力をつけておくことは、精神面にもいい影響を与えます。

生活習慣を工夫

このように、ただ運動しないというだけで知らず知らずのうちに体に負担がかかり、さまざま病気を引き起こすリスクが高まります。

忙しさに負けてつい運動不足になりがちの人も多いかと思いますが、毎日の生活習慣の少し工夫するだけで運動不足は少しずつ解決することができます。

運動不足の人がいきなり激しい運動を始めるとまた別のリスクを引き起こす可能性がありますので、極端なことをせずに、まずは歩くことから始めることをおすすめします。